七擒七縦(しちきんしちしょう)
Submitted by whenis on Sun, 04/28/2019 - 16:01日本語では、二つの動詞の順番を変えて、「七縦七擒」と言いますが、諸葛孔明が南征した時に孟獲を7度捕らえ7度放したという故事から来た言葉です。
「擒」はつかまえる、捕虜にすること、「縦」は逃がすことです。諸葛孔明は何故孟獲を7回捕まえて、また、7回放したのでしょうか。面倒くさくありませんか?その目的はなんでしょう。
こんな故事がありますので、ご紹介しましょう。
三国時代、蜀の丞相諸葛孔明が、軍を率いて出征し、南部少数民族の叛乱を鎮圧しました。しかし、イ族の首領孟獲は屈服せず、いつも蜀の軍隊を攻撃していました。諸葛孔明は孟獲がとても勇敢な人で、信義を重んじ、地元では人望を集めていると聞きましたので、こんな人を配下にしたいと思い、計略をめぐらせ孟獲を捕えました。
孟獲は今度は自分が処刑されるかと覚悟しました。しかし、諸葛孔明は縄を解き、ご馳走を用意してもてなし、更に、蜀の軍の陣形を見せました。諸葛孔明は「この軍はいかがかな?」と訊ねました。孟獲は意地を張って、「今回は油断して失敗した。あなたたちの陣形を見せてもらったので、私を放してくれるなら、次回は、必ず負かしてやるぞ!」と訴えました。諸葛孔明は笑って、本当に孟獲を釈放し、また戦おうと約束しました。