皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。

私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。

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七擒七縦(しちきんしちしょう)

日本語では、二つの動詞の順番を変えて、「七縦七擒」と言いますが、諸葛孔明が南征した時に孟獲を7度捕らえ7度放したという故事から来た言葉です。

 「擒」はつかまえる、捕虜にすること、「縦」は逃がすことです。諸葛孔明は何故孟獲を7回捕まえて、また、7回放したのでしょうか。面倒くさくありませんか?その目的はなんでしょう。

 こんな故事がありますので、ご紹介しましょう。

 三国時代、蜀の丞相諸葛孔明が、軍を率いて出征し、南部少数民族の叛乱を鎮圧しました。しかし、イ族の首領孟獲は屈服せず、いつも蜀の軍隊を攻撃していました。諸葛孔明は孟獲がとても勇敢な人で、信義を重んじ、地元では人望を集めていると聞きましたので、こんな人を配下にしたいと思い、計略をめぐらせ孟獲を捕えました。

 孟獲は今度は自分が処刑されるかと覚悟しました。しかし、諸葛孔明は縄を解き、ご馳走を用意してもてなし、更に、蜀の軍の陣形を見せました。諸葛孔明は「この軍はいかがかな?」と訊ねました。孟獲は意地を張って、「今回は油断して失敗した。あなたたちの陣形を見せてもらったので、私を放してくれるなら、次回は、必ず負かしてやるぞ!」と訴えました。諸葛孔明は笑って、本当に孟獲を釈放し、また戦おうと約束しました。

六月飛雪

"六月飛雪"、冤罪という意味です。

 もちろん、この六月とは、旧暦の六月を指します。つまり、7月中旬か、8月の初めになりますね。一年中もっとも暑いころですが、何故が雪が降ってきました。

 珍しいことは珍しいですが、真夏にたまたま強い寒気団があって、広い中国のこと、こんな気象状況が発生したでしょうか。

 科学的に解釈すれば、そうかもしれませんが、中国では、この言葉は、元曲のの名作『竇娥冤(とうがえん)』から出たものです。

 そのあらすじをご紹介します。

 主人公の竇娥(とうが)は、主人に先立たれ未亡人となり、姑と暮らしていました。竇娥はならずものに言い寄られ、それを拒むと、ならずものは姑を殺害した上、その罪を竇娥にかぶせました。竇娥は死刑を宣告され、処刑前に最期の言葉を残しました。その内容は、もし冤罪であれば、処刑された彼女の血は旗に飛び移り、真夏に雪が降り、楚州に三年間干ばつが続くというものでした。そして、処刑後にこれらの言葉は現実となりました。

 その後、この地に竇娥の父が科挙官僚として赴任すると、亡霊になって現れ、竇娥の父に自分の冤罪を晴らすよう懇願しました。その結果、裁判がやり直され、真犯人が処刑されました。

六親不認

"六親不認"ですが、字面の意味は、六親を認めない。

 中国の歴史には、「六親」に関して、特定の内容があります。その代表的な言い方が三種類あります。『春秋左氏伝』によりますと、親子、兄弟、姉妹、甥と母方の兄弟、妻の親族及び夫の親族だということです。『老子』によると、父子、兄弟、夫婦が六親だということです。そして、『漢書』によりますと、父、母、兄、弟、妻、子を指しているということです。この3種類の言い方がありますが、そのうち、三番目の言い方、つまり、父、母、兄、弟、妻、子という言い方が最も一般的です。つまり、血筋と婚姻関係で最も関係の親しい人たちです。

 中国では昔から大家族が集まり棲むというのが非常に重んじられてきました。つまり、直系家族の他に、傍系や親族も同じ土地に一緒に暮らします。一緒に住むことによって、農業生産で助け合ったりすることができるのです。

 これは中国社会の特徴の一つといえるでしょう。家族関係を非常に重視しています。ですから、昔から、家族の子弟が出世すれば、"衣錦還郷"ふるさとに錦を飾ると言って、家族全員にとって、大きな名誉になります。もちろん、出世した人は、親族の面倒をみることになります。

五十歩笑百歩

中国は日本語より一つ字が多いです。五十歩と百歩の間に、笑うの笑が入っています。これは厳密に言えば、四つの字ではないので、四字熟語とは言えないので、成語と言います。

 日本語と比べると、中国語の方が分かりやすいですね。五十歩後退した人が百歩を後退した人をあざ笑うということです。

 同様の立場にありながら、相手を嘲笑する愚かさを言います。言葉の出典となるのは、『孟子』です。

 中国の戦国時代に、梁の恵王が孟子に尋ねました。「私は、凶作の地にいた民を豊作の地に移住させるなど、常に人民に気を配っているが、何故、他の国の人民が減らず、私の国の人民が増えないのだろうか?」

 孟子は答えます。「王は戦争の話が好きですから、戦争の話にたとえましょう。戦場では太鼓が鳴り、両軍は激しく戦っているところです。鎧を捨てて、武器を引きずって逃げるものが現れました。百歩逃げたものもいるし、五十歩逃げたものもいます。もし、五十歩逃げた者が、百歩逃げたものを臆病者だと嘲笑ったら、どう思いますか?」

 恵王は「五十歩逃げた者はただ百歩にならなかっただけだ。逃げ出したことには変わりがない」と答えました。

五穀豊登(ごこくほうとう)

"五穀豊登"。日本語で「五穀豊穣」と言います。中国語は最後の字だけ違います。穣ではなくて、登です。

 意味は同じです。穀物が豊かに実ることです。「五穀」は中国で昔から主食とされる穀物です。一般的には、米、麦、粟(あわ)、豆、黍(きび)を言います。

 「豊穣」、或いは中国語の"豊登"は、穀物が豊かに実ることです。日本では、「五穀豊穣」は、いつも「家内安全」や「商売繁盛」と同じように、祈願の言葉として使われていますが。中国では、よく「五穀豊登、六畜興旺」と言います。六畜とは、中国では昔から農家でよく飼育される六種類の家畜です。この六種類の家畜とは、牛、馬、羊、ニワトリ、犬、豚を指します。歴史上、長きにわたって、農業が基幹産業だった中国では、「五穀豊登、六畜興旺」は、家業が栄えることを表します。

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