万事具備
Submitted by whenis on Mon, 05/13/2019 - 21:03準備万端という意味です。
中国語では、もちろん、「万事具備」を単独で使うこともできますが、一番よく使われる形は、"万事具備、只欠東風"です。準備は完了したが、必要な条件がただ一つ満たされていないという意味です。これは日本でも数多くのファンがいる『三国志』から出た名句です。今でも、日常会話の中でよく使われています。
この言葉は『三国志』の中でも最大の見せ場ともいえる「赤壁の戦い」から来たのです。中国後漢末期の208年、長江の赤壁で起こった曹操軍と孫権・劉備連合軍の間の戦いです。歴史と一致しないところがありますが、羅貫中が書いた『三国志演義』バージョンをご紹介しましょう。
208年、曹操は83万人の軍を率いて、長江の中流にある赤壁に駐屯し、蜀の劉備を打ち負かした後、さらに、呉の孫権をも侵攻しようとしています。蜀と呉は同盟を結び共同で曹操に抵抗します。蜀と呉の兵力は少なく、両軍をあわせた連合軍も、魏に及びません。