1. 日本語の対応表現
滅私奉公(めっしほうこう)
私心を捨てて、公(おおやけ)や社会のために尽くすことを意味する四字熟語です。「公而忘私」の精神性とほぼ一致します。
2. 中国語のピンイン
公而忘私 (gōng ér wàng sī)
3. 出典と故事
出典: この成語は、中国の東漢時代(紀元1世紀)に班固によって編纂された歴史書『漢書・賈誼伝』が由来です。
典故: 当時、優秀な政治家であった賈誼は、国の利益と公共の福祉のために私情を捨てて行動したと評価されました。この故事から、「公」のために「私」を忘れるという美徳を表す言葉として定着しました。
4. 例句と説明
例句:
「彼は滅私奉公の精神で、地域の発展に生涯を捧げた。」
説明: ここでは、個人の利益を顧みず(私を忘れ)、地域社会という「公」のために尽くした人物像を描写しています。
例句:
「プロジェクトの成功のため、チームは滅私奉公の覚悟で臨んだ。」
説明: 個人の都合や利益を犠牲にして(私を忘れ)、共通の目標(公)の達成に集中する姿勢を表しています。