中国の民間物語-盤古の天地開闢の物語
伝説によると太古の時、天と地は分れず、宇宙全体は一つの大きいたまごのようだったという。その中は混沌として真っ暗で、上下左右や東南西北はまったく区別がつかないのだった。しかしこのたまごの中には一人の偉大な英雄が孕まれていた。それが天地開闢の盤古である。盤古はたまごの中で一万八千年もの間孕まれ、ついに目覚めたのである。盤古が始めて目を開けたとき、まわりは真っ暗で、息ができないほど暑苦しかった。これに彼は怒り、殻の中で、手にしていた大きな斧を力いっぱい振ったので、耳をつんざくような大きな音がして、たまごが木っ端微塵に砕け、中の軽くて澄んだものは上に昇って天となり、そして重くて濁ったもの徐々に沈んで大地となったのある。