伝統的な祭日

皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。

私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。

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伝統的な祭日

【腊八】(làbà)[名]旧暦の12月8日、ろうはち.

由来

 「腊」は「腊月」、旧暦十二月の別の言い方。「腊八」として十二月八日を意味します。

 「腊」の字はそもそも干物の意味で、旧時には12月になると、来年の豊作を祈るため、神様に干物を供えて祭るイベントを行い、それを「腊祭」と呼びました。秦の始皇帝の時代、この「腊祭」を行う月を「腊月」と呼ぶようになったとされます。祭る日は道教の計算による日なので、一定しませんでした。そこで供えられたのは8種の自然神、穀物という説があり、こうした数に由来し、八日の日に定着したものとされます。

 他にもお釈迦様が苦行のすえに飢餓に倒れたのが「臘八」の日で、その日に出会った羊飼いの娘スジャータが差し出した「羊乳(ゴートミルク)の粥」を食べたことで体力が回復し、悟りを開き、ブッダとなった、という話があります。この降魔成道の日がこの日で、そこから「腊八粥」が広く食べられるようになった、という伝説があります。

 時代は下って宋の時代、都のそれぞれの寺院で、お釈迦様が悟りをひらいた日である12月8日で行われた成道会で「七宝五味粥」を供えたり、信仰者に贈ったりしました。この「七宝五味粥」はまさに「腊八粥」のことで、この行事が一般化し、民間でもこの日に「腊八粥」を供えるようになったと言われます。

 腊八粥

【大寒】(dàhán)[名]大寒;二十四節気の一つ.

二十四節気で一番最後の節気で、一年中一番寒い時期に当たります。

 大寒の前の節気は小寒ですが、「小寒の氷大寒に解く」と言うように、近代の気象観測記録では、大寒より小寒のほうが寒かった地域や時期が多いようです。もちろん、一部の年、或いは一部の沿海地域では大寒の方が寒いこともあります。

 日本では、「寒仕込み」と言うように、この日の朝の水は1年間腐らないと言われ、この「寒の水」を使って、味噌、酒、醤油などと仕込んだと言われます。中国では、大寒の最後の日は節分で、翌日に旧正月を迎えるので、漬物や燻製を作ったり、旧正月期間中に必要な食べ物や飾り物を用意したり、神様や先祖を祭ったり、大掃除などをしたりします。

 年配の方や農業に従事する人たちは、節気に敏感です。若者は最近まであまり関心がなかったのですが、最近では、モーメンツ(SNSのタイムライン)などで節気毎にその特徴や関連行事、養生法などをリツイートする人が増えています。健康や自然に関心を持つ人が増えていることの証左と言えます。

小雪(xiǎoxuě)

「小雪」は二十四節気の20番目の節気で、西暦の11月22日か23日になります。日本語では「こゆき」ではなく、「しょうせつ」と読みます。わずかに雪が降り始める時節を指す言葉です。

 古代の中国では、「小雪」の前後からは虹が見えなくなり、天の気が上がり、地の気が下がるため、天地の気が塞(ふさ)がって、冬になるという考え方があります。

 この節気に当たる数日に入ると、中国の広い範囲で北風が吹き、気温と地温が下がり始め、雪が降り始めます。本格的な冬を前に、冬支度の準備を始める時期でもあります。

 北方では、「小雪」の時期から体内の気を温める作用のある羊肉のしゃぶしゃぶを食べるようになります。また、農家ではお正月に備え、燻製や漬物を作り始めます。南方の一部の地域では、この時期に「糍粑(cíbā)」という日本のお餅のような食べ物を作って食べる習慣があります。

 皆さんのまわりでも、そろそろ冬支度やお歳暮の準備が始まる頃でしょうか。

重阳节(chóngyángjié) 重陽の節句

今日(放送日・2017年10月28日)は旧暦の九月九日、「重阳节」にあたります。

 旧暦の九月九日の日は中国の伝統的な節句に当たり、「重九节」、「晒秋节」、「踏秋」とも呼ばれます。

 中国人の思想に大きな影響を与えた古典書籍であり、儒教の古典「四書五経」の「五経」の中でも筆頭にあげられる『易経』(または『周易』)では、偶数が陰数、奇数が陽数と呼ばれています。九月九日には、陽数の最大のものである九が二つあり、陽数が重なることから、「重阳」と呼ばれるようになったとされます。

 「重阳节」を祝う風習は中国の春秋戦国時代から始まり、唐代には民間の祝い事として定着しました。「重阳节」を祝う行事としては、秋のピクニックや山登りにでかけ、この季節に咲く菊の花を愛でたり、「重阳糕」というお菓子を食べ、菊の花を浸けた菊酒を飲んだりするのがポピュラーです。

 なお、1989年には九月九日が「中国老人节」(中国の敬老の日)と定められた他、2006年5月20日には重陽節の習慣が国務院によって国家クラスの無形文化財に指定されています。

中秋节(zhōngqiūjié)

日本でも広く知られる中秋節のことです。

 中国では、普段、世界共通の「公历(西暦)」を用いていますが、昔から伝わってきた祝日は旧暦にしたがって過ごしており、二つのシステムが併用されています。例えば、西暦の元旦は1月1日、これは日本と同じですが、伝統的お正月、近代では春節と呼ばれる祝日については、旧暦が適用され、中国語の言い方でははっきりと区別されています。ですから、「新年(新年)」、「元旦(元旦)」というと西暦の1月1日のことを指し、伝統的な旧暦のお正月は「春节(春節)」、「大年初一(正月一日)」と呼んでいます。こうしたことから、西暦を基準にすると、春節など伝統的な祝日は毎年その日付が変わることになります。昔から伝わってきた祝日で休暇になるのは、春節のほかにも清明節、端午の節句、中秋節があります。

 そして今日は、旧暦の中秋節にあたる日となります。

 春節については、家族で新年の訪れを祝うための帰省ラッシュがよく知られていますが、実は、この中秋節も家族団らんで過ごす習慣があります。ただ、中秋節は三連休にしかならないため、帰省する人は春節ほど多くありません。ですが、今年は中秋節と国慶節の休みを合わせて8連休となるため、実家に帰る人がいつもより多くなりそうです。

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