曹国舅だけ、唐の後の宋の時代の人物です
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これまで取り上げた八仙の人物は、生まれが漢の時代だったり、唐の時代だったりでしたが、曹国舅だけ、唐の後の宋の時代の人物です。
国舅とは、皇后の兄や弟であることを示す尊称です。八仙の中においては、正真正銘の貴族です。本名は曹玘(そうき)。字は景休(けいきゅう)と言います。どうりで曹国舅は八仙図鑑の中で、一番豪華な衣装、官僚の姿をしています。
曹国舅は八仙の中で、一番地位の高い人物でもあります。地位が高いですが、彼は豊かな生活に溺れ、貴族の特権を利用することが好きではありません。身分が高いのに、平常心でいられるのはちょっと珍しいですね。
もちろん、曹国舅一族はみんながみんな、そんなに潔白な人間であるはずがありません。その弟は、皇后の親族であることをカサにきて、農民の土地を奪ったりして、悪行を繰り返していました。
曹国舅はしょっちゅう弟を忠告しましたが、向こうはまったくその話を聞いておらず、ひいては自分の兄を敵視するようになりました。
曹国舅は、「善を重なれば栄えるようになり、悪を重ねれば滅亡してしまう。これは決まったことである。我が家はずっと善事を行い、陰徳を積み重ねてきたので、今日のような地位と財産を得られた。しかし、弟は悪行に極まり、法律による処罰から逃れられても、天の定めから逃げられない。一旦禍が起きれば、家や肉親を失ってしまうことになる。私は恥を感じながらこれを怖がっている」と話しました。
曹国舅は自分の財産を全部貧しい人に配りました。最後に、家族や友人と別れ、山奥に行き、修行をしました。数年後に、道を悟り、自分の外形も思うままに変化するようになりました。
仙人に近い境地になりました。そんな時に、漢鐘離や呂洞賓がたまたま曹国舅が隠遁した山に来ていました。
その時の漢鐘離と呂洞賓はもちろんもう仙人の身分です。二人が訪ねてきて、「何の修行をしているのか」と曹国舅に聞きました。
答えは、もちろん、「道の修行だ」。すると、二人の仙人は、「その道はどこにあるのか?」と笑いながら、更に聞きました。
曹国舅は黙って天を指しました。
二人の仙人は、「では、その天はどこにあるのか」と問いかけました。今度は、曹国舅は自分の心を指差しました。
二人の仙人は大いに笑って、「心は即ち天、天は即ち道である。あなたはすでに道が何なのかを知っている」と言いました。修行の本を授け、更に、仙人グループへと案内しました。
漢鐘離と呂洞賓の質問が実は、仙人になる最後のテストだったと言うことでしょうか。頭で理解できても、行動に移すことは難しいのに自分の財産も貧しい人に与え、家族や友人とも別れるという行動も伴っていたからこそ、仙人グループに入れてもらえたのでしょうね。