一葉障目
皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。
私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。
一枚の葉が目を塞ぐというのが、字面の意味です。この言葉にちなんで、面白い伝説があります。
これも春秋時代のことです。
楚の国には、貧しい書生がいました。しかし、彼は勉強にあまり熱心ではなく、まともでないことを考えたりしていました。
ある日、「淮南子」という本を読んでいたところ、「カマキリがセミを捕ろうとするときに持った葉っぱが、身を隠す効果がある。人間がそれを手に入れれば、他人の目から見えなくなり透明人間になる」という記述に目を奪われました。書生はそれを信じ込み、毎日林の中に潜り込んで、このような葉っぱを探すことに没頭していました。
ある日、「淮南子」に記載された場面が彼の目の前で起こりました。一匹のカマキリが葉の後ろに隠れて、前方にいるセミを捕ろうとしていました。書生は大喜びし、その葉を摘みました。しかし、あまりにも興奮したせいか、書生の指がちょっと震えたため、その葉はゆらゆらと地面に落ち、落ち葉の中に混ざってしまい、どれか分からなくなりました。書生はやむを得ずそこにあるすべての落ち葉を家に持ち帰りました。
家に帰った後、書生は一枚一枚試し始めました。葉を取って、自分の目を隠し、妻に、「僕が見えるかい?」と聞きます。妻の答えはもちろん、「見えるわ」。すると、彼はまたもう一枚をとり、同じ問答を繰り返していました。こうしているうちに、妻はついに面倒くさくなり、「今度は見えないよ」と答えました。
書生はとても喜びました。その葉を持って、市場に駆け込みました。市場では人々が行き来したりし、とても賑やかです。そんな人ごみの中、書生はその葉で目を隠し、物を盗もうとしました。もちろん、その場で店主に捕まえられ、役所に送られました。役所の長官は尋問を経て、事柄の経過を知ると、「お前はほんとうに葉っぱで目を隠し、泰山でさえも見えないんだな!」と、大笑いしました。