北京鐘鼓楼文物保管所

皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。

私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。

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元、明、清と三代にわたって北京の人たちに時を告げつづけた場所、それが鐘楼と鼓楼でした。鐘はゴーンという鐘、鼓はドン、ドン、ドンという太鼓です。今回の博物館めぐりは、この北京鐘鼓楼文物保管所、故宮の北、北海公園に近いところに建つ鐘鼓楼です。

 明の時代、1420年に建てられたといいますが、火災などもあり、今、お目にかかれるのは、1749年、清の時代に改築されたものです。

 鼓楼には一つの大太鼓と24の小太鼓がありました。昔、中国では、2時間をひとくくりにして「更」と呼びました。水時計が正確な「更」を告げると、これを聞いた太鼓の打ち手25人が、リーダーの指示のもとで太鼓をたたくのです。そして、鐘がつかれます。太鼓と鐘、合わせて108回、これら「更夫」と呼ばれる人たちで、市民に時間が伝えられたのです。複製品ですが、水時計も鼓楼には残っており、30分に1回で、太鼓の実演を見ることもできます。

 太鼓と鐘の音は、いまの前門あたりまで伝わったといいますから、まさに都のシンボルだったのでしょう。ところで「更夫」さんたち、うっかりして太鼓をたたくのを忘れたりしなかったのでしょうか。文物保管所の朱英麗さんに聞いてみたら、「記録にそんなことが残っていませんが、みんな大きな使命感を持っていたはずですよ」とのことでした。

 さて、108回の鐘と太鼓と聞いて思い当たることはありませんか。日本では新年を迎えるに当たって、108回の除夜の鐘をつきます。この108回の根拠を、朱さんが説明してくれました。簡単に言えば、一年のことです。一年には12ヶ月あり、春分、秋分など24の節気があり、そして5日を一候としてくくると、年に72候になります。この12、24、72を合計すると108になるのです。

 日本の除夜の鐘の108は、人間の持つ煩悩、それが108あって、これを払いのける、と理解されているようです。

 鼓楼に登るには体力が要ります。階段があまりに急なのです。焦らず、一段、一段登っていくのがコツです。しかし、たどりつけば、真下には四合院と胡同、遠くにはビル群、古い北京と新しい北京が広がります。鐘鼓楼見学の後は、人力車に乗って胡同めぐりすることをお薦めします。

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