社会生活で話題になった流行語

皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。

私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。

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今年取り上げた新語の中から、利用頻度や影響力、生命力の強いものを再度取り上げます。

 【蹭热点】(cèng rèdiǎn)話題に便乗する

 「热点」は熱い点、と言うことで、ホットスポット、人気スポット、関心事や焦点、紛争地点などの意味のほか、インターネット関連用語としてのホットスポット、例えば携帯電話でデザリングをする際に、iPhoneの日本語版OSではインターネット共有と書いてあるところが中国語ではパーソナルホットスポット「个人热点」と書かれています。そして、地学用語としてのホットスポットもあります。そして、「蹭」はここではたかる、ただ乗りする(キセル乗車、貰ったチケットで観劇するなど)、便乗すると言う意味です。と言うことで、「蹭热点」は「ホットな話題に便乗して、目立とうとする行為」を指します。

 中国では、最近、何か話題性のあることが起きると、必ずそれに関係する様々な意見がそこら中から出てきます。まったく関係がないのに、ちょっと知名度のある人がホットな話題についてコメントをすることで注目を集めようとするのです。こうした行為を「蹭热点」と呼びます。

 モバイルインターネットの普及と、スマホの高機能化によって、コンテンツを発信するための敷居が低くなっています。スマホさえ持っていれば、誰でもメディアになれるようになりました。そのため、何かホットな話題があれば、マスコミでも、まったく知られていない個人メディアでも、それについてコメントして便乗することができるようになっています。

 しかし、実際には盛り上がりは一時のことで、少し時間が経つとみんな段々とその全貌を冷静に理解するようになってきます。ですから、当初ちょっと盛り上がった時に調子に乗ってやりすぎると、後になってしっぺ返しを食らう可能性もあります。

 「蹭」、便乗するという行為はあまり良くありませんが、個人メディアが溢れる今では、「蹭热点」の行為は避けられないものだと思います。できることなら、その「热点」を上手く活用することを考えたいところです。

【朝阳群众】(cháoyáng qúnzhòng)[名]朝陽区の人々

 「朝阳」は北京市朝陽区を指します。北京市最大の行政区で、外国の大使館やオフィスビル、1990年のアジア大会と2008年のオリンピックのメイン会場もこの区にあるほか、高級ショッピングモール、高級住宅地、ゴルフ練習場なども集まっています。したがって、そのエリアに住む有名人や富裕層もかなりの数になります。一方の「群众」は、一般大衆、一般市民、一般人の意味です。これを合わせて、「朝阳群众」として「朝陽区に住む一般市民」となります。

 しかし、ここで言う「朝阳群众」は、ただ朝陽区に住む一般人ではありません。有名人の薬物使用や麻薬取引情報を通報したり、さらには刑事案件の調査に情報を提供する市民のことを指します。様々な通報者がこの「朝阳群众」出会ったことから、ネット利用者が冗談で、「朝阳群众BJCYQZ」はCIAやKGB、MOSSAD、MI6と並ぶ情報機関だと表現しているほどです。

 実は、「朝阳群众」は警察側が情報提供者のプライバシーを保護するために考えた言い方で、実際の「朝阳群众」、朝陽区に住んでいる人でないこともあります。朝陽区民には話題性のある人が多いので、その近辺に住んでいる人が有名人の私生活を目撃する機会も多いわけです。有名税と言う言い方もありますが、有名人たちは私生活でもかなり気を使わなければならないので大変です。

 【运动社交】(yùndòng shèjiāo)

 [名]スポーツソーシャリティ、スポーツを通じた交友

 「运动社交」はスポーツを切り口にしたソーシャルモデルです。

 これは、ソーシャルメディアやソーシャルネットワークの出現と、人々の健康意識の高まりによって生まれたもので、インターネットのプラットフォームを溜まり場に、実際に会う会わないを問わず、仲間と「一緒に」スポーツを楽しむものです。

 たとえば、ランニングは、中国でも現在最もポピュラーなスポーツになっており、ランナーのためのアプリもたくさん出ています。このアプリは使用者個人の健康状態や走った距離、時間、消費したカロリーなどの基本情報を記録するほか、GPSが付いていて、トレーニングのプランも作れますし、走った場所が一本の線で記録されるので、地図に絵を描くように走って遊ぶ人もいます。

 それを「微信(ウィチャット)」などのソーシャルメディアプラットフォームとリンクさせて、自分の運動量について友人とシェアすることもできます。逆に友達の成績を見ることで、自分が励まされることも多いようです。実際、こうした動きが自然に広まって、たくさんのグループも生まれています。

 ランニングというスポーツは一人で走る、孤独な修行のイメージがありましたが、このようなアプリによって、みんなで走る楽しみを共有できるスポーツになっているようです。よく観察すると、ランニングだけでなく、他にもさまざまなスポーツ関連のソーシャルアプリを見つけることができます。

 様々なアプリやプラットフォームの普及で、社交の場での精神的な結びつきが増えているようです。特に、WeChat やFBのタイムラインをチェックすることで、実際に合ったことがなかったり、普段なかなか会わない知人の生活を知ることができます。そこから、普段知ることのない意外な一面を知ることができて、毎日顔を合わせなくても親しみが湧くこともあります。

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