「把(bǎ)」の用法

皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。

私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。

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 少し乱暴かもしれませんが簡単に言うと、英語の使役動詞「let」「make」に近い役割をするのが介詞の「把(bǎ)」です。

文型は「S+把+O+V(+C)」ですが、動詞と目的語の位置を本来と反転することで、目的語に対して行われたことやその結果を強調するセンテンスをつくります。
你把门开开。(Nǐ bǎ mén kāikai./ちょっとドアを開けてください) 

※S(你)+把+O(门)+V(开开) V=重ね形

我把信寄出去了。(Wǒ bǎ xìn jì chūqù le./わたしは手紙を出しました)

※S(我)+把+O(信)+V(寄)+C(出去了) V=方向補語(出去了)を伴っている

小王把那本书带来了。(Xiǎowáng bǎ nàběn shū dài láile./王さんはその本を持ってきました) 

※S(小王)+把+O(那本书)+V(带)+C(来了) V=方向補語(来了)を伴っている

请你把那里的情况介绍介绍。(Qǐng nǐ bǎ nàli de qíngkuàng jièshàojieshao./そちらの状況をちょっと教えてください)

※S(你)+把+O(那里的情况)+V(介绍) V=重ね形

ただし、この文型には3つの制限事項があります。

 ○目的語に関する制限

目的語になる事物は、話者の中で具体的に特定されたものでないとなりません。漠然とした対象ではセンテンスは成立しません。
 × 一杯茶(yìbēi chá)=a cup of tea/1杯のお茶
 ○ 那杯茶(nàbēi chá)=that cup of tea/あのお茶

○動詞に関する制限

動詞は目的語に対して何らかの影響や結果を与えるため、処置やコントロールする意味合いを持っていないとなりません。目的語に対し何の動作の働きかけも起こさない、以下のような動詞はこの文型には使えません。
例)
有(yǒu/持っている)・是(shì/~である)・在(zài/ある)・来(lái/来る)・回(huí/戻る)・喜欢(xǐhuan/好む)・知道(zhīdao/知っている)

○述語に関する制限

動詞を含めた述語部分なのですが、これが動詞単独の場合もセンテンスが成立しません。
動詞の後ろには必ず、他の成分を伴わないとなりません。
後ろに伴う成分とは、動詞の重ね形・了(le/~した=動作の完了)・着(zhe/~している=動作の持続)・方向補語(出去、下来など)・結果補語(到(dào/~した)、完(wán/~し終えた)など)・動作の回数などなど…

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