一鳴驚人
Submitted by whenis on Mon, 05/27/2019 - 19:42鳥が一旦鳴いたら、人を驚かせるというのが、字面の意味です。それから転じて、普段は無名ですが、一度やり出すと人をびっくりさせる素晴らしいことをなすという意味で使われます。つまり、平凡だと思われていた者が突然目覚しい成果を挙げるという意味です。
たまにはこんな人と出会いますね。普段は無口だったり、或いは遊んでばっかりのように見えますが、いざとなると、人をびっくりさせるほど、非常にすばらしい手腕や才能を見せる人がいますね。
その出典となる物語にも、すばらしい人物がいます。ご紹介しましょう。
中国の春秋時代。紀元前614年、晋と楚が覇権をめぐる争いを繰り広げていました。楚の穆王(ぼくおう)が突然亡くなり、その息子である荘王が即位しました。晋は楚の国が葬式や即位などを行う時間を利用し、楚の同盟国だった陳や鄭など小さな国々を自らの支配下にしました。楚の大臣たちは、焦りだして、晋と決戦すべきだと荘王に進言しましたが、荘王はそれを聞き入れず、何の行動もしませんでした。
即位してから3年間、楚の荘王は遊びや女に溺れ、政をしようとしませんでした。また、進言する人が現れれば、殺してやると大臣たちを脅していました。