三点半问题(sān diǎn bàn wèntí)

皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。

私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。

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「三点半」、つまり三時半の意味ですが、この三時半は小学校の下校の時間をさしています。ですが、中国の現実を取り巻く環境は少々複雑です。現状として、家からかなり離れている学校に通っている小学生が多く、保護者の送り迎えが必要となる一方、三時半に学校へ出迎えに行ける保護者が限られているという現実があるからです。そして、これが今回の両会議で熱く議論される話題にもなっています。

 中国の家庭は共働きが多いので、三時半というのは非常に中途半端な困った時間になります。そんな状況の中、保護者の委託を受けて学校まで子供を迎えに行き、預かってくれる有料の「托管班(放課後託児クラス)」が出てきました。そして、保護者が会社勤務を終えて迎えにくるまで丸々2時間以上あることから、この「托管班」で習い事をする子も多くなっています。この「托管班」は、日本の塾のような大きな組織の中でやっているところもありますし、個人が運営しているところもあります。勿論、それなりの費用がかかります。

 かつて1980年代には、学校にも日本のクラブに当たる「课外活动班(課外活動グループ)」がありました。それぞれの教室に先生がいて、スポーツ、音楽、美術、科学、国語の応用クラスなどがあって、どれに参加してもよいというものでした。現代の子供たちが通う習い事とは違い、完全に趣味でやっていましたし、なにより無料でした。

 今の若者世代は、競争社会の弊害とでもいうべきでしょうか、点数とか、値段とかばかりに価値観を奪われて、逆にそれが自分だと思っている人たちが増えています。こうした現象は、急速に生活が豊かになる中で、逆に競争が激しくなり、自らの満足や幸福への評価基準を見失っていることの裏返しと言えるかもしれません。

 最近はビジネスの世界でもWLB(ワークライフバランス)が強調されるようになっているように、自らの生活時間を確保することは、親子間のコミュニケーションの機会や家庭団欒の時間を確保することにもつながります。親の世代が心のゆとりを増やし、そして感性豊かで社会的な責任感をもった次世代を育てて行くためにも、この「三時半問題」などを含む教育や家庭の問題が社会全体で解決されることが俟たれます。

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