“的”止め――後ろの名詞の省略
修飾を受ける名詞が何かが文脈によってわかる場合は,その名詞を省略し,“~的”の形で名詞性成分を作ることがあります。
这是他的笔吗?
(これは彼のペンですか。)
[Zhè shì tā de bǐ ma?]
“的”が省略される場合
人称代名詞が名詞を修飾していて,その名詞との間に「親族名称・人間関係・所属先」という関係がある場合,普通“的”は省略されます。ただし“家”を除き,所属先を表す名詞と結びつく人称代名詞は普通は複数形に限られます。
你们班
(あなたたちのクラス)
[nǐmen bān]
“的”がつかない場合
名詞が他の名詞を修飾するときでも,“的”を用いない場合もあります。
中文杂志
(中国語雑誌)
[Zhōngwén zázhì]
これらのように,所有関係ではなく,属性を表す描写性の修飾語の場合は,後ろの名詞との結びつきが強く,“的”を用いません。次のように“的”の有無で意味が異なる例からこのことはよくわかります。
中国朋友(中国人である友人) 中国的朋友(中国にとっての友人)
狐狸尾巴(化けの皮) 狐狸的尾巴(キツネのしっぽ)
孩子脾气(子供っぽさ) 孩子的脾气(子供の性質)
構造助詞“的”
名詞や人称代名詞は,構造助詞“的”を伴って他の名詞を修飾し,所有関係を表します。“的”は連体修飾語を名詞につなげる,連体修飾語のマークと覚えましょう。
图书馆的杂志
(図書館の雑誌)
[túshūguǎn de zázhì]
連体修飾語
名詞を修飾する語を中国語では“定语”と呼びます。日本語でもこれにならって「定語」と言うこともありますが,ここでは「連体修飾語」と呼びます。
連体修飾語には様々なものがありますが,ここではまず名詞や人称代名詞が名詞を修飾する連体修飾語について学びます。
コメント