中国語の文法の基礎を(再)確認するコース Lesson2 指示代名詞 解説
皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。
私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。
発音について
発音にはそれぞれ2種類あります。
这个 那个 哪个 这些 那些 哪些
zhège nàge nǎge zhèxiē nàxiē nǎxiē
zhèige nèige něige zhèixiē nèixiē něixiē
それぞれ下段の読み方が口語的な読み方です。
なお,“这个”を例にとれば,厳密にはもともと“这”が指示代名詞,“个”が量詞という2語からなるフレーズですので,ピンイン・ローマ字では“zhè ge”と離して書くべきですが,これらは1語として定着した形式なので,普通は上表のようにつなげて書きます。
“~些”系について
“这些”“那些”“哪些”は複数のものを指す際に用いられます。
这些都是学校的。Zhèxiē dōu shì xuéxiào de.
(これらはすべて学校のです。)
ただし,複数のもの全体をまとまりとして指す語なので,具体的な数といっしょに用いることはできません。この5個と言うときは“这五个”であって,“*这些五个”とは言えません。
用いられ方
指示代名詞の働きには,①単独で名詞の代わりをする「これ/それ/あれ」,②修飾語として名詞の前に置く「この/その/あの」の2つがあります。それぞれの用いられ方を見てみると以下のようになります。仮に“这”系で説明します。
用法 位置 用いられる代名詞
単独で名詞の代わりをする:「これ」主語 这(“是”の主語) 这个
目的語 这个
修飾語として名詞の前に置く:「この~」修飾語 这个
“这”“那”は,一般に前課で習った“是”構文の主語の位置に用います。目的語の位置などでは用いることができません。ただし“哪”だけは,たとえ“是”構文の主語の位置でも単独で用いることはできず,常に“哪个”の形で用いられます。
我要这个。
(私はこれが要ります。)
[Wǒ yào zhèige.]
哪个是你的?
(どれがあなたのですか。)
[Něige shì nǐ de?]
近くと遠く
中国語では話し手から近いものを“这”で,遠いものを“那”で指します。近いか遠いかだけの二分法なので,日本語の「それ/その」に該当するものはありません。「それ/その」は場面によって“这”に訳されたり“那”に訳されたりします。
“这”系 “那”系
これ/この それ/その あれ/あの
代名詞という品詞名について
人称代名詞のところでも述べましたが,中国語で “指示代词”と呼ばれるこの品詞の中には“这么 / 这样”(こんな,このように)“那么 / 那样”(あんな,あのように)のように様態を指示するものも含まれ,名詞句を指示するものだけではないので,厳密には「指示代詞」と呼ぶべきですが,ここでは便宜的にわかりやすく「指示代名詞」と呼びます。ここでは名詞句を指示するものだけを学びます。